風邪の効用と治し方

体は風邪で体調管理をする

体の不調は骨格と筋肉の歪みに現れてきます。整体的な解釈では、体の歪みを修正するために、風邪をひく必要があるのです(現代西欧医学的には、もちろんウイルスが原因です)。

野口整体の理論では、風邪をひくことによって、体が熱を出し、汗をかき、それが体に蓄積した疲労や歪みを解消し修正する働きがあるのだということです。

だから、うまく風邪をひき、休養をとり、きちんと治せば、その後の体調は以前より良くなり、重大な病気を発症しないですむというわけです。風邪を薬などでごまかして無理を重ねていると、やがて入院したり手術するはめになるとも限りません。

風邪をひいた際の注意点

(1)風邪薬や解熱剤は飲まない。
(2)無理して仕事などしない。安静にして、ちゃんと寝ている。
(3)汗をちゃんとかく。
(4)ひたいなどを冷やすより、後頭部や足体を温める。
(5)食欲がないときには、無理して食べない。
(6)水分は十分に補給する。

などです。

熱を薬で下げると治りが遅くなり、経過もよくない

体温を上げることでウイルスなどと戦う白血球などの働きが活性化されるのだから、熱を薬で無理に下げれば、白血球などの働きを抑制してしまうからです。

・熱が上がりつつあるときに解熱剤を飲んでも、効果が出にくいようです。。どうしても飲むなら、上がりきってからの方がいいです。39度以下なら飲む必要も心配もいりません。

症状を消す、抑えること=治癒ではない

症状を消すことで、不調が潜在化、長期化することもあります。症状を消すということは、自然治癒力の働きを妨害するということにつながるからです。体が戦っている結果として症状が現れるのです。

・体調が悪いのに無理に出社すると、他の人の迷惑になる。口に出しては言わないが、周囲の人はあなたががんばっていると評価するより、本心では、咳きをしながら出てくるなと思っているはずです。

会社はあなたがいなくても、倒産はしないでしょう(笑)。それより周囲の人に病気をうつしまくっていれば、会社としても迷惑です。病気のときには休むのが世界の常識ですし、正しい処置方法です。

・冷やすより暖かくして、汗を沢山かく。そのことで、老廃物や毒素が排出されるし、熱も自然に下がってきます。冷やすということは、体の循環機能を低下、鈍化させます。汗が出ないと風邪は長引く傾向があります。

風邪がひける体

この数年、風邪を引きやすくなった気がします。ちょっと冷気に当たっただけで鼻水やくしゃみが出たりします。疲れが溜まっているせいかも知れませんが、小まめに風邪などで体を調整しているという説もあります。

何年間も風邪すらひいてないという人は、逆に注意した方がいい場合があります。過労死や癌などと診断された人で、そういう人は多いような気がするからです。体調不良を感じられなくなっているから、かなり進んでからでないと表に出ないという観方もできるからです。

風邪をひく(体が風邪の症状を出す)には、ある程度の体力がないとひけないようです。私の父は肺がんで死にましたが、死の1~2年ほど前から、「お父さんは風邪ひとつひかないね」と言われていたのを思い出します。

風邪の正しい治療法

長い猛暑の後で涼しい日が続くようになって楽になりましたが、たまに暑い日があったり、朝晩の寒暖の差が激しく、風邪をひいてる人もいるようです。僕もちょっと鼻風邪をひいてしましました。

一番一般的な病気が風邪ですが、意外に正しい知識を知っている人が少ないようです。なので、風邪についての正確な知識と治療法をお伝えします。

かぜ症候群の病原は80 – 90%が複数のウイルス感染です。症状は、「風邪症候群」と表現されるように、微熱、頭痛、発熱、悪寒、鼻汁の過分泌、咽頭痛、咳、声枯、食欲不振、下痢、嘔吐などです。

風邪そのものを治す薬はありません(症状を緩和するだけです)

①風邪は、自然に治るもので、薬で治るのではない。

②普通は3~7日で治るが、14日程度かかる場合も。

③風邪のほとんどがウイルス感染。 ただし、インフルエンザを除いて、
 有効な抗ウイルス薬は存在しない。

④抗菌薬(抗生物質)はかぜに直接効くものではない

風邪は、薬を飲まないほうが治りが早いです。医療従事者の常識です。医師も薬剤師も、風邪を引いても薬を飲まない人が多いそうです。抗生物質や鎮痛剤を飲めば、免疫を抑えてしまい、余計風邪が長引いてしまうのです。

発熱は生体防御反応。体温を高めることで免疫力を上げています。白血球は、病原菌に対する貪食(どんしょく)・殺菌能などを有しているが、その白血球は、体温が平熱よりも1度下がると30%以上 働きが低下し、逆に平熱より1度上昇すると5 – 6倍の働きをするのです。

抗生物質は細菌には効果がありますが、ウイルスには全く無力です。にも関わらず、日本では、病原がウイルスであるインフルエンザや風邪症候群に対しても抗生剤が処方されています。抗生剤は病原菌だけでなく、体内のビフィズス菌などの有用菌をも殺すので腸内環境を悪化させ、免疫力を低下させてしまうので、治療には逆効果なのです。

かぜ薬として売られているものは、風邪を治すものではありません。 ドラックストアなどで販売している【風邪薬】とは、風邪の症状を緩和するための薬であって、治す為の薬ではないのです。たとえば、熱を下げるとか、咳を止めるとか、くしゃみ鼻水を出なくするとか等 風邪を治すと書かれていません。

大部分の海外諸国では常識ですが、風邪をひいたときの一番の対処法は、安静にして、熱があってだるければ寝ることです。食欲がない場合は、無理に食べないほうが回復が早まります。

熱を出し切って、汗をいっぱいかいて、水分補給はして、寝ているのが、風邪を早く治します。風邪薬で症状を抑え、熱を下げると、風邪の症状がダラダラと続きます。自然治癒力も高まりません。

仕事があるからと、症状が出るたびに、それを抑えるだけの薬で対処していると、いずれその付けが回ってくるでしょう。深刻な病気という形で。

健康な体が人生の基盤であり、仕事の資本です。優先順位を間違えないようにしましょう。風邪をひいても休めないような(職場)環境なら、改善すべきです。

風邪はあなたの体調管理のバロメーターです。
風邪を敵視せず、風邪とうまくつきあいましょう!

参考文献:『整体入門』野口晴哉 著  『病気にならない整体学』宮川眞人 著