「引き寄せの法則」について

「シークレット」など、所謂「引き寄せの法則」が書かれた書籍は何冊か持っていて、読んでいた時期があります。

なるほどと思うことも多く、よりよく生きるためのノウハウとしては優れていると思っています。 特に、自分の願望や夢を実現するための、未来への方法論としては、かなり有効な考え方だと思います。

しかし、既に起こったこと、つまり過去に関することにこの法則を当てはめてみた場合、必ずしも納得できるものではありません。

2001年11月以降に、アフガニスタンやイラクに生まれた子供は、自分が紛争を望んだのでしょうか?クライアントさんで、アフガニスタン人と結婚している女性がいましたが、彼女の夫は、アメリカ軍に国を爆撃され、一般民衆が虐殺されることを望んでいたはずがありません。

あるいは、多くのアフガニスタン国民が、そういった心配をしていたから、アメリカがやってきて、国内を内戦状態にしたのでしょうか?

スリランカを旅やインドネシアで旅をしたときに世話になった人たちで、津波で被災した人たちがいましたが、
彼らは巨大津波が来ることを望んだはずがありません。津波を恐れていたから引き寄せたとも思えません。

もちろん東日本大震災の地震と津波で死んだ人、家族や知人を失った人が、それを望んでいたとか、恐れていたはずがありません。原発事故の被災者もそうです。

バブル経済崩壊後の就職難の時代に学校を卒業し、正社員としての就職を望んでいながら職が得られず、やむなくフリーターや派遣労働者、アルバイターになった若者は少なくないと思いますが、彼らは、フリーターになることを望んでいたのでしょうか? 正社員になれないかも知れないと心配し恐れを抱いていたから、就職できなかったのでしょうか?

年末の寒空に解雇され路頭に迷っている派遣労働者たちは、ホームレスになることを望んでいたのでしょうか?解雇されることを心配していたから、その通りになったのでしょうか?

いわゆる自己実現至上主義的ノウハウや自己責任論的考え方だと、経済や政治的状況、自然現象まで、個人の思いでどうにでもなる、あるいは、影響は受けない、個人の心の力の方が強いということになるようですが、現実を冷静に観て、その現実的背景を知れば知るほど、引き寄せの法則だけでは、到底納得できる説明になりません。

個人の心が外界にある環境と切り離すことができない以上、心の問題だけを扱って、外部状況や他者との連帯を考慮に入れない思想は、車輪の片側が欠けているとしか思えないのです。

自分の観ている世界は、自分の脳が外界の情報を取捨選択して組み立てていることは、脳科学的には事実です。かといって、人の想いがそのまま現実になるほど、世界は単純でも簡単に出来ているわけでもありません。

自然現象や社会現象、問題は、そのスケールに応じて、外界の状況を可能な限り個人的希望や憶測を混ぜないで認識し、それと個々人の意思や行動をすり合わせること無しには、リスク回避や問題解決はできないはずです。

単純に「引き寄せの法則」などを全面的に信じることができる人は、生活レベルがはじめから一定レベル以上で、平和で安定している家庭や職場などを、比較的スムーズに自然に手に入れることができている人たちでしょう。

世界中の紛争地域や政治的、社会的問題を抱えている人たちが、心の持ち方、イメージや瞑想だけで、平和が実現し問題解決したとしたら、掛け値なしに心の底から、引き寄せの法則であろうが、似たようなほかのノウハウであろうが、信じたいと思っています。


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価値観・考え方

Posted by 小林昌弘