『わたしを離さないで』を読んで – 病院や薬に頼らず健康で安心して暮らす為に – 川越の整体…病院・接骨院・鍼灸院で治らない方もご相談ください!

僕の現在の一番の趣味は映画鑑賞と温泉です。本も沢山読みますが、整体関係の本が多いです。以前は小説も読んでましたが、最近は余裕がないせいか、あまり読まなくなりました。

そんな生活ですが、久しぶりに小説を読みました。日系英国人作家カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」というタイトルです。既に映画化されているので、観た人もいると思います。

主人公は臓器提供用に創られたクローン人間です。設定にはあまりリアリティは無いと感じましたが、生きる目的、差別、現代医療について考えさせられました。整体という自身の仕事とも関連はあると思います。

主人公たちクローンは、創造された目的=人生の使命がこれ以上ない程はっきりしています。だがそれは与えられた(強制)されたものです。人の命を救うという崇高な目的に最大限に貢献する存在でありながらも、普通の人々からは(潜在的にせよ)怖れられ嫌悪されているという設定です。

彼らの犠牲の上に小説の世界での医療が成り立っているからこそ、彼ら(クローン)は自分たちと同等であってはならないという自己欺瞞と矛盾に満ちた世界が小説の舞台ですが、それと共通する人間性に欠ける意識を、現実の我々も量の多少はあれど持っていると感じました。

他者の不幸(犠牲)の上に成り立つ臓器移植という医療の方法論は、根本的に間違いだと以前から考えています。僕は「臓器提供カード」を持っていますが、「提供しない」という項目にチェックを入れています。人助けのためなら、自分の臓器くらい提供すべきという考えも理解できますが、人の体を切り取ったり、つないだりという方法論の医療に先は無いと考えているからです。

この小説は、臓器提供者がクローン人間だという設定で、臓器移植医療の矛盾を浮き彫りにし、それを実行する人間たちの非人間性を考えさせていると感じました。

医療に限らず、商売、消費活動などで得られる利益が、基本的に他者の犠牲の上に成り立っていてはいけないと思います。ある程度の損得や不公平が生じるのはやむをえなし自然の摂理だと思いますが、他者の人生や命までも犠牲にして成り立つ社会的利得行為を容認するようなら、ヒューマニズムを言う資格は無いはずです。

クローンにももちろん心があります。創造性も感情も理性もあります。そんな自明のことを認めたら、臓器移植用クローンなどできないのです。だから、クローンたちを、自分らより劣っているから好きに利用してもかまわないという理屈をでっちあげるのです。そうならば、倫理的にも問題ないということになるのです。

一方的に利用したい存在は、我々と同等で同価値とは認めないというのは自己欺瞞で超がつくほど利己的ですが、権力と社会的立場のある人ほど、その自己欺瞞的思考を無意識に都合よく使っているような気がします。

そんな僕の感想と小説の雰囲気は対極にあります。1人のクローン少女の目を通して、クローンたちの生活ぶりが淡々と描かれているだけなのです。わずかに最終章にだけ小説のテーマを直接表現した会話が、かつての保護官(クローンの先生)とやり取りされるのですが、物語の背景を別にすれば、静かで物悲しい話でした。

設定を深く考えなければ、一風変わったラブストーリィとしても読める本ですが、現代社会と医療が抱えている矛盾を読者に突きつけてくるような小説でもあります。映画では、そこまで深く考える設定にはなってないかも知れませんが、何かを感じることはできると思います。レンタルショップで見つけたら、映画だけでも観てください。今の医療を考えるきっかけになるかも知れません。


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Posted by desk@toiee.jp